[海外大学奨学金]柳井正海外奨学金プログラムをわかりやすく解説

海外大学のための奨学金

 今回の格安で海外大学に行ける奨学金は「柳井正海外奨学金プログラム」です。
 柳井正さんはどこかで聞いたことありませんか?そう、みんな大好きユニクロの創業者ですね。柳井正さんは日本や世界の発展のために、高い志や情熱を持つ日本人学生をサポートするため、この奨学金制度をつくりました。世界トップレベルの大学で学び、将来様々な分野で世界や日本のリーダーとなり引っ張っていってほしいという柳井正さんの強い思いが伝わります。
 この奨学金制度は2017年からスタートしました。2022年度には奨学金支給対象の大学も大幅にふえ、学生が学びたい大学の選べる幅が増えました。対象大学は概ねアメリカ及びイギリスのトップ50の大学であり、高い志をもち高いレベルで優秀な学生のなかで学びたいという気持ちを持った学生向けの奨学金と言えるでしょう。ここでは、本制度を誰にでもわかるようにわかりやすくまとめます。実際の申し込みや手続きになるとさらに細かな情報が必要となりますので、必ず募集要項をご確認ください。

※以下、2024年度の募集についてのまとめ

1 支給額と募集人数は?

まずは奨学生が年間でどれくらい奨学金を支給されるかを確認していきましょう。なお、本奨学金はすべて給付型ですので、返済の必要はありません。

年間95,000ドルを上限とする。イギリスは65,000ポンド (日本円で約1,400万円)

まずはこの奨学金に驚愕します。4年間でここまで高額な奨学金は他にはないでしょう。
「上限」とありますがこれはどういうことでしょうか?
当然ですが、各大学で授業料や寮費が違います。これら必要な金額を財団側で算出し、4年間必要な金額を支給してくれます。それの上限が95,000ドルということですね。さらに別途支給として

学習、研究、生活支援金として年間15,000ドルもしくは11,000ポンドを支給(日本円で約220万)
・移住地から大学までの往復分を一回限り支給

なんと学費に加え、生活費や交通費まで支給されるというかなり手厚いサポートです。

さて、気になるのは何人この奨学金を受けれるの?ということですよね。2024年度の募集要項には募集人数は下記の通りです。

公募制学校推薦海外大学奨学金(予約型):米国・英国合わせて年間20名程度
公募制海外大学奨学金(合格型):米国・英国合わせて年間20名程度

年間20名程度は、他の財団に比べるととても多い人数だと思います。またここにある予約型と合格型には後ほど解説したいと思います。気になる倍率ですが、合格者数の詳細は載せていなかったので不明です。

2  応募条件は?

さて続いては応募条件について確認してみましょう。
まずはわかりやすく全ての応募条件をまとめてみます。細かな詳細は募集要項を確認していただきたいのですが、ここでは、主な項目について抜粋します。

・国内の給付型奨学金をもらってない人。ただし、国や自治体の奨学金、海外給付型奨学金、返済義務のある奨学金であれば併用可能

・当財団が企画する広報活動、コミュニティ構築等に協力することが出来る者

・2023年9月以降に下記高校を卒業する人
 日本国内の高等学校
 日本国内の中等教育学校後期課程
 日本国内の高等専門学校
 インターナショナルスクール
 上記に準ずる海外の教育機関

・本奨学金プログラムへの出願時点で、語学試験としてTOEFLまたはIELTS等、及び、学力試験として原則SAT、ACTまたはIB等のスコアを保持している者。
※スコアを保持していない場合もご応募いただけます。

・家計支持者の年収が2700万以下 ※家計支持者とは原則父母のこと

これら条件を全て満たす人が、選考に入れるということですね。かつてはSATやACTなどアメリカ版共通テストの点数や、TOEFLやIELTSの点数を求められていたのですが、2024年は無くなったようです。これにより、募集できなかった層が募集してくることとなるので、倍率はあがりそうですね、、、

2 予約型と合格型とは?

つづいて、この奨学金制度にある選考方法が2種類に触れていきましょう。それが予約型と合格型です。

簡単に違いを説明すると、
アメリカの大学へ出願、合格する10月から1月よりも前に行うのが予約型、後に行うのが合格型です。

手続きでの違いは、予約型は学校からの推薦が必要で、合格型は必要ないということです。学校の推薦が必要であれば、学校からの推薦状を書いてもらう必要があります。推薦状のフォーマット等は特にはなく、各学校で自由に用意してもらえればいいでしょう。予約型と合格型は両方うけられるので、予約型→合格型で応募するのが良いと思います。

3 選考スケジュールは?

選考スケジュールはどのような流れで進んでいくか確認してみましょう。

<予約型> 予約型7月中旬から9月末 
      書類提出→一次面接(オンライン)→最終面接

<合格型> 12月中旬から4月末
      合格大学登録→一次面接→最終面接

予約型はなんと7月から始まります。入学は翌年の9月なので1年以上前から目指す大学や課外活動、志望理由などを固めていかなければいけないということですね。それでも、予約型から受験していくことは、大学の書類や面接の対策にもなっていきますので、ぜひ調整してほしいと思います。

4 必要書類は?

応募の際は、以下の情報をウェブサイト上で提出することになります。書類ではなく、ウェブ上での提出ということですね。

個人の情報 氏名、年齢、家族構成、出身高校など

出願大学と、他に利用する奨学金

課外活動、興味関心、趣味、資格 
 ここでは学校内外で頑張った課外活動についてと自分の好きな本やアート、音楽、芸術などを記入します。

・エッセイ1~3
 エッセイ1では、「あなたの目指す将来の姿を教えてください。その際、あなたが実現したいことを書いてください。」
 エッセイ2では、エッセー#1で書いたことを実現するために、あなたはこれから進学する米国もしくは英国の大学で何をしたいと思っていますか。
 エッセイ3では、あなたが今までで最も力を入れて取り組んだことや最も心を動かされたことは何ですか。

学業成績 
 学校の成績はGPAに直して提出します。GPAは、アメリカ式の4段階評価における全学年全教科の評定平均値であり、日本の高校の5段階評価から変換する場合は、全学年全教科の5段階評定平均値から「1」を引くとGPAの目安になります(正式な計算は異なります)。 従って、”GPA3.0″は、高校の評定平均で約4.0となります。

4 筆者考察!奨学金をもらう重要ポイント

重要ポイント① 将来のビジョンと大学で学びたいことが明確か?

どの奨学金もそうなのですが、財団がこどもに「投資」をして、未来の日本を世界をよくしようと考えています。「投資」をするからには、まばゆいほどの熱意と目標をもって、必ず成し遂げてやるという意気込みの学生に奨学金をあげたいと思うと思います。ここでのポイントは、目標や将来のビジョンが「社会」や「世界」、「日本」のためにどう役立つのかです。例えば、極端な例ですが、「アメリカに出て英語を身につけたい」という目標を持っていたとします。英語を身につけること自体に目標として悪くはないのですが、「自分視点」の目標になっています。そうではなく視点を「社会」や「世界」に広げて目標を作ってみてください。例えば「貧困地域の教育格差をなくすために英語で教育法を学びたい」など視点がグローバルで、なおかつ現代社会の問題やSDGsに絡んでたてた目標はなおよいでしょう。このような目標をもって行動している人の背中を押すのが奨学金の役割の一つだと思います。

重要ポイント② 学校内外での課外活動

つづいては学校内外での課外活動をやっているかどうかです。これは、さきほど述べた将来のビジョンともつながる話ですが、この問いを言い換えると「将来のビジョンに対して今あなたは活動しているの?」ととらえてみてください。いくら素晴らしいビジョンや目標を語ったとしても、いくらでも「作り話」は可能です。そのストーリーに信ぴょう性を持たせるのは、今何か行動をしているのかです。高校生ながらも自分で考えて地元のボランティアに参加したり、研究を続けたり・・それが決して大きなことでなくても自分のビジョンを果たすためにアクションを起こしている努力をしているということが問われていると思います。このような項目は日本の入試ではそこまで重要視されないのかもしれませんが、アメリカ大学では「地元や地域、コミュニティーにあなたがどれだけ貢献しているか」が問われる質問なのでなにかしらのアクションは考えておいたほうがいいでしょう。

5 まとめ

今回は、ユニクロ創業者柳井正海外留学プログラムをまとめてみました。わかりやすくまとめてみましたので詳細な部分は必ずHPで確認をしていただければと思います。いずれにせよ、現状(2024年時点)でのアメリカ大学やイギリス大学の学費は日本人にとってはかなり手の届かないところに来てしまっているのは確かです。それでも優秀な学生や最先端の設備がある海外大学に行き、成長したいと思っている若者は少なくありません。そんな方々に対し多くの団体や国、自治体が奨学金を無償で給付してくれています。是非、申し込みをしてみてくださいね。

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